道~終わりを思い描く~ 「ブラウブリッツ秋田 監督・吉田謙」

 サッカーを始めたきっかけは小学生に遡ります。昼休みに友人たちと遊んだサッカーがとても楽しく、魅了されました。

 中学生になってから、失敗を恐れてプレーをしていた時に、指導者の方から「勇敢にプレーすることで道は開ける」という言葉をかけていただいたことが今でも印象に残っています。自分自身を最後まで信じ切ることの大切さを学びました。

 高等学校に進学し、読売サッカークラブのユースに昇格しました。仲間と約束したことよりも、自分自身との約束は絶対にやり切る、やり残さないことを大切にしていました。高等学校での3年間を経て、やる気と根気があれば克服できないものはないと思えるようになりました。なにより、仲間たちと切磋琢磨して過ごした日々がとても楽しかったです。

 どのようにしたらサッカー選手だけではなく、アスリートとしてより速く、強い選手になれるのかという向上心に加え、指導法などのコーチング学を学術的観点から学びたいという探求心が動機となり、日本体育大学(以下、日体大)へと進学しました。日体大での4年間を通して、各競技のスペシャリストである指導者の方々や、トップレベルで戦う数多の選手たちと出会うことができました。数多くの競技に深く触れることができる日々は、サッカー漬けの毎日を過ごしていた自分自身の幅を広げることにつながりました。

 サッカー選手を引退した後のキャリアは「サッカーに関わること」と決めていました。今もなお、育成年代での指導経験が自分の根幹です。「監督」ではなく「指導者」として、人のために感謝と全力を忘れずに生きていきたいです。これからも感謝の気持ちを抱き続け、地域で応援してくださっている方々に、サッカーを通して熱い魂を伝えられる選手・チームを育てていきます。引き続き、ブラウブリッツ秋田として地域一体、街一体となって戦いたいです。

【吉田謙(よしだ・けん)】

中学2年時、ブラジルへ短期留学。
帰国後はジュニアユース、ユース共に読売サッカークラブに所属。
日本体育大学体育学部卒業。
読売ジュニオールや甲府クラブで活躍。1998年に引退。

以降は指導者として活動し、2018年にはアスルクラロ沼津にてJ3リーグ優秀監督賞を受賞。
2020年、ブラウブリッツ秋田の監督に就任。
就任初年度に圧倒的な成績を残し、J3リーグ優勝。
昨季はクラブ史上最高のJ2リーグ順位で終えた。

ブラウブリッツ秋田・吉田監督

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