弓道 はじめてみませんか ②

弓道をはじめてみたい! と思っても、どんな道具がいるんだろう。いくらかかるのだろう。未経験者のかたなら、よくわからないと思います。そこで、今回は、弓道をおこなう上で、これだけは用意しようという道具についての紹介です。

弓道というぐらいですから、弓と矢がなければはじまりません。しかし、弓といっても、竹で作られている竹弓のほかにも、グラスファイバー製のグラス弓や、グラスファイバーとカーボンファイバーで作られた弓、竹とグラスファイバーをあわせた弓などさまざまな弓があり、それぞれに特徴があります。高校生がよく使用しているのは、グラス弓、とくに「直心(じきしん)Ⅰ」あるいは「直心Ⅱ」という名前の弓です。Ⅰで39000円、Ⅱで44000もします。ただし、クラブにも竹弓のほか、直心Ⅰや練心といった貸し出し用の弓が何張りかあります。初心者は、まずは弓に慣れることが大切ですから、最初はクラブの弓を使用しましょう。これで、しばらくは弓代がうきます。ただ、1年も稽古を重ねると自分の弓が欲しくなりますから、いまからアルバイトで少しずつ貯金をして、1年後あるいは2年後に自分の力に合った弓を購入すると良いでしょう。購入時には、本学の優秀なコーチ陣が弓具屋さんまでついてアドバイスをしてくれますから、何も心配はいりません。ちなみに弓を数える時は、1本ではなく、1張(ひとは)りと数えます。

つぎに、矢がいります。矢も、竹、カーボン、アルミなどの種類があり、価格も違いますが、これもまずは道場にある矢を使用すれば良いでしょう。弓道は基本がとても大切なので、いきなり的(まと)の前に立って弓を引くことはしません。体験で引くことはできますが、的まで届かないでしょう。このため、最初は矢も必要ありません。まずは基本となる所作をしっかり覚えて、藁を束ねた巻藁(まきわら)に向かって矢を引く稽古を重ね、的前(まとまえ)に立っても大丈夫だとコーチ陣が判断したら、いよいよ的に向かって矢を引きます。ここまで早くても3ヶ月ほど。この頃になったら、自分の腕の長さや弓力(きゅうりょく)にあった矢を持ったほうが上達も早くなります。矢は、6本1組で販売されています。アルミなら18000~20000円前後と見ておけば良いでしょう。矢羽によっても価格は上下します。

矢を購入したら、矢を入れる矢筒も購入しましょう。矢筒は3000円~5000円ほどで購入できます。なお、弓と矢のセットは、一具(いちぐ)といいます。

弓は、右手の親指に弦(つる)を引っかけて引きますが、素手で引くと親指を痛めてしまうので、まずは薄い布でできた下カケという手袋のようなものを右手につけて、その上から弓懸(ゆがけ)あるいは弽(ゆがけ)とも書く鹿皮で作られたグローブのようなものをつけて引きます。弓と矢と弓懸、これが弓道の必須アイテムです。弓懸は、さらに親指の部分が柔らかい柔帽子(やわぼうし)と堅い堅帽子(かたぼうし)の2種類があり、初心者は柔帽子の弓懸からはじめます。上達したら堅帽子にかえますが、40、50射といった数多く弓を引くのでなければ、柔帽子のままでもかまいません。柔帽子は初心者、堅帽子はベテランと思っている人が多いのですが、これは用途の違いであって、ベテランでも柔帽子を使っている人もいます。いずれにしても、弓懸がないと弓を引けませんが、いずれ堅帽子にかえようと思っているのなら、それまではクラブにある和帽子の弓懸を使えば良いでしょう。ちなみに下カケは150円~200円、和帽子の弓懸は15000円ほど、堅帽子の弓懸は22000円ほとで購入できます。人が使った弓懸は嫌だなあと思う人は最初から購入してもかまいせんが、それでもしばらくはクラブのものを使用することを薦めます。

ここまでは、弓を引くために絶対に必要なものになりますが、クラブのものを使用すれば何とかなります。したがって、入部してしばらくはそれほどお金はかかりません。

ただし、どうしてもこれだけは用意してもらいます。それが道着(どうぎ)と袴です。素材によって価格も異なりますが、ふたつあわせて1万円ほどで購入できます。道着は3000円~4000円ほどで購入できるので、とくに夏は数枚用意してください。最低1枚は日体大の校章を袖に入れてもらいます。そのため、若干価格が高くなります。また、帯も必要です。これも素材によって価格は異なりますが、1500円ほどから購入できます。なお、女子は、規定の青帯をして一体感を出しているので、これに従ってください。

女子は、胸を守るための胸当(むねあて)もあわせて購入してください。レザーなら500円ほど、メッシュでも800円ほどで購入できますが、最初はクラブのものを使用してもかまいません。

最後に、足袋も必要です。1500円ほどで購入できますが、汚いは足袋は道場を汚すので、2枚は用意してください。

このように、入部してまず購入するのは、道着と袴、帯、そして足袋です。合計で、15000円~20000円ほどかかります。

このほか、遠征やリーグ戦の行き帰りは、部としての一体感をあらわすために、白無地のポロシャツの着用を義務づけています。指定は、大学のササキスポーツで販売しているエリに大学の桜のマークがはいった白無地のポロシャツになります。2970円です。1枚あれば、その他の替えはユニクロなどの白無地ポロシャツでかまいません。

また、部のウィンドブレーカーも購入してください。リーグ戦などで肌寒い時などに着用してもらいます。今年の金額がはっきりしませんが、例年7000円ほどです。

入部にあたっては、1年生は部費15000円のほかに、入部金が1万5000円かかります。部活は最初に何かとお金がかかりますが、夢中になれば、それ以上の価値を手に入れることができます。仲間もたくさんできます。現在は、コロナ感染拡大防止のため、大学が封鎖されて活動はできませんが、再開されたら体験もできますから、ぜひ、道場に遊びに来てください。弓道、おもしろいですよ!

なお、わからないことがあれば、日本体育大学弓道部のTwitterにある質問箱にいつでもどうぞ!

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